どんなに肌を美しく保っていても、スタイルが良くても、髪の毛のつやや、まとまりが不足しているだけで、なんとなく老けた印象を相手に与えてしまいがちです。
実は、髪の毛の密度は20代、太さにおいては30代がピーク。
その後は、少しずつ細くなっていき、30代後半くらいから髪のうねりが目立ちはじめます。
そして、40代になると、白髪や抜け毛、薄毛など、髪の毛の衰えを感じる方が急に増えます。
そこで大切になってくるのが、毎日の食事や生活習慣。
「体の中から美しい髪を育てる食事法」では、髪の毛に大切な栄養成分や自宅でできるケア方法まで、前後編の2回にわたってたっぷりとご紹介します。
前編は、髪の毛が衰える原因と特に大切な栄養成分について話をしましょう。
なぜ髪の毛が衰えるの?
髪の毛が衰える原因は、肌と同じように、加齢に伴う女性ホルモンバランスの変化が大きく影響しています。
女性ホルモンには「プロゲステロン」と「エストロゲン」の2種類があります。
このうちのエストロゲンはハリやうるおいのある肌や髪の毛をつくる大切な働きがあります。
エストロゲンは28歳をピークに減少して、更年期になると急激に少なくなります。
エストロゲンが減少すると、女性ホルモンのバランスが崩れ、肌や髪の毛が衰えてしまうのです。
過激なダイエットによる栄養不足や栄養バランスの乱れも髪の毛を衰えさせる大きな原因となります。
また、ストレス、睡眠不足、タバコなど毎日の生活習慣も髪の毛に悪影響を与えます。
健康で美しい髪を保つには、頭皮と髪の毛を清潔に保つことはもちろんのこと、体や肌の健康と同じように、毎日の食事や生活習慣も大切です。
髪の毛を育てる食事の摂り方
毎日の食事は髪の毛の健康に深く影響します。
ここでは、特に髪の毛の栄養に大切な栄養素をご紹介します。
たんぱく質
特に髪の毛を作る主な栄養素となるたんぱく質は、「健康な髪を育てるためには欠かせない栄養素」です。
日頃から良質なたんぱく質が豊富な肉類や魚類、卵、大豆製品、乳製品を積極的に食べましょう。
オメガ系脂肪酸
乾燥・ボリューム不足の髪には、体に大切なオメガ系脂肪酸を多く含むフラックスシードオイル(亜麻仁油)、ウォールナッツ、アボカド、ゴマ、キャノーラオイル、サーモン、さば、いわしを積極的に摂ると効果的です。
ビタミンB
- ビタミンB12:髪を強くする。[レバー、ナッツ類、脂肪の少ない肉類、魚介類、卵に多く含まれる]
- ビタミンB6 :髪の主成分となるたんぱく質の生成を促進。[オレンジ、バナナ、穀類、野菜に含まれる]
- ビタミンB7 :髪の成長を促進。[ヨーグルト、スイカ、柑橘系の果物にも多く含まれる]
- ビタミンB8 :抜け毛を防ぐ。[卵、大豆、トマトに多く含まれる]
- ビタミンB9 :髪の色素を保つ。[のり、小麦胚芽、アルファーファ、葉野菜、ニンジン、パセリに豊富に含まれる。]
一方、ヨーグルト、スイカ、柑橘系の果物にも多く含まれるビタミンB7 は髪の毛の成長を促進する働きがあります。
また、卵、大豆、トマトに多く含まれるビタミンB8は抜け毛を防ぐ働きがあります。
<葉酸>として知られるビタミンB9には髪の毛の色素を保つ働きがあり、のり、小麦胚芽、アルファーファ、葉野菜、ニンジン、パセリに豊富に含まれています。
まだまだ、大切な栄養素はありますが、本日はここまで。
体の中から美しい髪を育てる食事法【後編】は、髪の毛の栄養に大切な栄養素の続きと自宅で簡単にできるお手入れ法もご紹介します。